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  • 特集『池田良隆からの定期便:2009年10月の御前崎ウェイブコンディション』

 10月の御前崎エリアは、例年だと北寄りの高気圧からの吹き出しで、北東寄りの風向きとなり、静波〜須々木方面のポートコンディションでのライディングがメインとなるが、今シーズンは台風18号と20号の強い影響もあって、西風で乗れるコンディションが8日間もあった。
 そして月末には北東の風が3日間吹き続け、26日(月曜日)には台風20号からのグランドスウェルもヒットして伊豆ウェイブセッションが開催された。
 そんな波と風に溢れていた、10月を振り返ってみました。

台風18号

 まずは2年ぶりに日本列島に上陸した台風18号は、半端じゃない強い雨と風を御前崎にもたらした。10月8日、朝の満潮時刻には、ロングビーチの駐車場まで海水は溢れメロン下の海岸道路は大きく崩壊してしまった。
 そんな午前中の荒れた海を見ていると、ウィンドサーフィン不可能かと誰もが思っていただろう。しかし午後になると少しずつ海が落ち着いて来ていた。

 こういった日には遠州灘では福田しか可能性がないだろう。午後3時には佐藤広美、東山誠、松井重樹、石原智央、佐藤素子、野口貴文の錚々たるエキスパート達が集結して、福田の海に深いマニューバーを描いた。
THE FLY4.5㎡、QUAD WAVE 68Lで始めに出艇したが、ガスティーなクロスオフとセットはマストオーバーの波、ビーチから波のブレイクするポイントが風が弱い。久しぶりに緊張した。1発目からのゲティングアウトで腕がパンパンになる。
他のみんなは75Lぐらいのボードを使用している、走り出しの良いセイル、浮力があっても良く動くボード。道具の進化がライディングを助けてくれる。昔の浮力がない少ないボードだったら、ゲティングアウトはより困難だった。
10月8日は特別な日となった。こんなエクストリュームな日の為に日々のウィンドサーフィンがあるのかもしれない。小さな波でもジャンクな波でも、楽しく続けていれば、こんな特別な日に巡り会える。

翌9日は御前崎には西風が届かず、浜松方面に移動したが、どうやら最近地形が良いらしい。干潮前後の時間帯、肩〜頭サイズのセットの波は、リーフブレイクを彷彿させるハイクォリティーな波質。FLY5.4㎡+QUAD 82Lで石原智央、松井重樹、ローカルセイラーの4人でダウンザラインを満喫して、昨日と打って変わったメローなコンディションを楽しんだ。

 

 18日〜21日まで4日間吹き続いた西風と台風20号の、頭〜ダブル〜マストオーバーのグランドスェルがロングビーチにブレイクしていた。 18日(日曜日)はシーズン初めの西風とあって、たくさんのウィンドサーファーでロングビーチは賑わっていた。腹前後の波のサイズでインサイドブレイクの難しい波質だった。19日〜21日は頭サイズ〜マストオーバーまで波がサイズアップした。特に20日(火曜日)はFLY5.1㎡、QUAD 82L使用するライトウィンドコンディションで、その分波のフェイスはクリーンで昼から夕方までそのコンディションが長く続き、ロングビーチ史上でもまれに見るグットコンディションと言える日だった。

 台風20号の接近と共に北寄りの高気圧の勢力が強くなり、24日(土曜日)〜26日(月曜日)の3日間は駿河湾の静波〜須々木エリアで、ポートサイドのコンディションとなった。

 25日(日曜日)はFLY4.2㎡、QUAD WAVE 68Lを使用するが、波のサイズは時折オーバーヘッドのハードコンディション。午前中は強いブローも少なく何とか乗れたが、夕方は3.7㎡オーバーとなっていたらしい。日曜日とあって波ありコンディションを多くのセイラーが楽しんでいた。
 翌26日は伊豆に移動して伊豆ウェイブセッションに参加する。3.7㎡オーバーブロー、マストオーバーのコンディションの中、手持ち最小のFLY3.9㎡では太刀打ちできずに、オーバーブローに絞められましたが、なかなか楽しい大会でした。

 27日(火曜日)は再びロングビーチにカットバックして、台風一過の改正の秋晴れの空の下、FLY4.8㎡とQUAD WAVE 82Lでクロスオフのクリーンな頭半〜ダブルサイズの波をがっちり堪能させて頂きました。
1週間以上波と風を送ってくれた台風20号、楽しませてもらいました。

 こんなカンジの10月の御前崎ウェイブ情報でした。