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  • 特集『映像で見るPWA WORLD TOUR 2009 ROUND 5〜ROUND 8』

COSTA TEGUSE,LANZALOTEコスタテグシ/ランザロテ

 ラウンド5はランザロテ大会。ここから3戦カナリー諸島シリーズが続く。
  この大会の種目はフリースタイル。通常はあまり波が立たないコスタテグシであるが、大会中は大西洋のうねりが入り、ウェイブコンディションでのフリースタイルとなった。ダブルイリミネーションが3つも成立するというハードコンディションだったが、それでも強かったのはホセ・ゴリート・エストレド。持ち前のパワフルでキレのある動きはこのコンディションでさらに光り、3つのダブルイリミネーションをすべて勝利しての完全優勝を果たした。2位には身体も出来上がってきた19歳のキリ・トーデが入り、3位にはアンチョン・オタエグイ。その実力が本物になったことを印象づけた。
  その他にもトンキー・フランスがボンカやクマなどのニュームーブを披露し5位に、ヨーロッパチャンピオンのベルギー人スティーブン・バン・ブロックホゥヴェンが6位とフリースタイルシーンは激戦をきわめ始めたことを印象づける大会となった。
  ウイメンズもダブルイリミネーションを3つ消化し、予想通りにサラキン・オフリンガが3つとも優勝して完全優勝を果たす。注目は2位と大健闘した我らが名越純子。ダイダ・モレノやローラ・トレボーといったフリスタの強豪を見事に抑え、3イリミネーション中2位を2回という輝かしい成績で準優勝。日本のウインド界にとっても金字塔を打ち建てた。

 
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POZO,GRAN CANARIAポッゾ/グランカナリー

 ラウンド6はグランドスラムとしてツアーの中でもグレードの高いグランカナリー大会。ポッゾは最も強風が吹く場所としても知られている。今年も強風が吹き、種目はウェイブとスラロームの2種目が成立した。
 ウェイブはダブルイリミネーションが1つ成立。過去3年、オンショアで超ハードなこのコンディションを征してきたビクター・フェルナンデスの4連覇が注目を集めたが、ダブル・フォワードが複数の選手によって当たり前のように披露される究極のパフォーマンス合戦の末、15歳の超新星、ポッゾをホームとするフィリップ・コスターが2度の激闘の末にビクターを破り、見事に初優勝を成し遂げた。ウェイブにおける10代選手の優勝は史上初の快挙だ。3位にはトリプル・フォワードをほぼ完着させたリカルド・カンペロが、4位にはポッゾがホームのヨナス・セベロスが食い込んだ。  ウイメンズは定番のモレノ姉妹のファイナルとなり、ダイダ・モレノが姉イバヤを2度破り優勝を飾った。3位にはカリン・ヤギーが入り、名越純子は5位に入賞を果たした。
 スラロームは全14レース成立という超ハードなバトルの末、アントアンが1位5回、2位4回という圧倒的な安定感でまたもや優勝を飾った。2位は元王者のケビン・プリチャード、3位はスラロームでは今最も伸び盛りのシリル・マウシルマーニが堂々の入賞。4位にフィニアン・メイナード、5位はピーター・ヴォルウォーターという成績だった。

 
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SOTAVENTO,FUERTEVENTURAソタベント/フエルトベンチュラ

 ラウンド9はカナリーシリーズの最終戦でもあるフエルテベンチュラ大会。こちらもグランドスラムで、種目はフリースタイルとスラロームが行われた。
 フリースタイルは1つのダブルイリミネーションが完全成立し、ランザロテ大会を征したホセ・ゴリート・エストレドが、ウイナーズでマウリシオ・ブラウンを、ルーザースでは勝ち上がってきたトンキー・フランスをファイナルで撃破し、またしても勝利を手中にした。  ウイメンズも1つのダブルイリミネーションが成立。女王サラキン・オフリンガが、2度のファイナルでともにダイダ・モレノを破り優勝。再び年間王座に就いた。ランザロテで2位と健闘していた名越純子は残念ながら6位に終わった。
 スラロームは全10レースが成立。絶対王者のアントアン・アルボーが4度のトップフィニッシュを確保し、予想通りの優勝を果たした。2位にはフィニアン・メイナード、3位にはケビン・プリチャードが入った。ビヨン・ダンカベックはふるわずに7位、マイカ・ブジアニスは5位に終わった。代わりに健闘したのがシリル・マウシルマーニ、ロス・ウイリアムスという伏兵と、元ウェイブ王者のジョシュ・アングロといった面々。長らく上位が固定化していたスラロームだったが、少しずつ下克上が始まったようだ。

 
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CALACATI,TURKEYアラカチ/トルコ

 ラウンド8はエーゲ海を臨み、ギリシャと同じく大陸レベルのサーマルが吹き抜けるトルコのアラカチで行われた。種目はスラローム。全8レースが成立し、メンズはまたしても常勝アントアン・アルボーの優勝で幕を閉じたが、トップフィニッシュはわずか2レースと、ポストアントアンの圧力がいよいよ強力になってきた感がある結果となった。  その最右翼に躍り出てきたのがフエルテベンチュラ大会に続いて2位となったフィニアン・メイナード。もう一人がセバーンセイルへのアジャストを終えたおなじみ3位のビヨン・ダンカベックである。  ただ最も注目すべきは6位に食い込んだジョシュ・アングロだろう。ウェイブチャンプの彼が、今年はスラロームにも力を入れていて、ついにトップグループにコンスタントに顔を出し始めた。来年の活躍に注目が集まるところだ。 ウイメンズはバレリー・ジバドーが8レース中6レースでトップフィニッシュを果たし、2カットによるトータルポイントで4.2と完全優勝を果たした。

 
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