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高性能09FALCONのポテンシャルがフリーライドボードに

マイルド・リアルスラロームのRAY
ハイポテンシャル・フリーライドのHAWK

発表されたFANATICの2010モデルの中で、注目モデルはRAYとHAWKだろう。なぜならこれらは、スラロームボードの名艇である"09 FALCON"を元にして作られ、そのFALCONの魅力的なポテンシャルやエッセンスを、幅広いセイラーに味わってもらえるように開発されたボードだからだ。
 RAYは09FALCONとほぼ同じシェイプを持つ。、ただ、一般の腕自慢の人たちでも乗りこなせるように、ボトムのコンケーブを浅くするなど、マイルドにするための変更を行っている。つまりRAYはレーサーのようなエリート向きではなく、一般の上級者向きのスラロームボードということだ。
 もう一つのHAWKは、根幹にFALCONの持つスピード性能を残しつつ、それをさらにマイルドに乗りやすくしたフリーライドボード。たとえば、加速は爆発的ではないにしても、多くの人が満足する高いアベレージスピ−ドを出すことができるスピード特性や、普通の人にとっても重要なスムーズなターン性能を併せ持つ。
 こうして09FALCONを中心にして、RAY、HAWKの3モデルを比べてみると、性能の特徴やユーザーターゲットにおいて、きれいなグラデーションのように、実に見事な仕分けが行われている。だから、どんな人にも自分にふさわしいプレーニングボードを見つけられるのは嬉しい限りだ。

コング鈴木がさっそくこのモデルを試乗チェック!

 果たして、実際に乗ってみても、その謳い文句を感じることができるのだろうか? 3つのモデルの性能を熟知したコング鈴木がそれを早速チェックした。
 まず2010のRAY125を本栖湖にてテスト。ここはほとんどの方が知っている通りのスーパーフラット海面。今回はRAMF9の7.8を乗せてのテストとなった。昨年モデルと比べて大きく変わったのは、ライトフィニッシュバージョンとなったことより、総重量がとても軽くなったこと。アウトラインやロッカーラインは09年モデルのFALCONを彷彿させるとてもよく似たデザインとなっている。唯一09ファルコンと大きく違う部分はボトムのコンケーブがディープではないということである。
 実際に乗ってみると、軽量化されたこともあり、とてもスムーズでオートマチックな感じでリフトアップをしていくので、FALCONに近い加速感が味わえる。また、常に安定したノーズポジションをキープしやすいため、直進安定感が抜群に良く感じる。また、FALCONのような強力なトルクが発生しないため、足元にストレスを感じることなくプレーニングを続けられ、長時間プレーニングをしても疲れることなく走り続けられることは大きな魅力で、走りに関しては、一般の方でも高いスピード性能を楽に味わえるようになっている。また、直進安定性を持たせるとどうしても不足しがちなカービング性能だが、2010RAYは操作性もとてもよく、ラフ、ベアなどのアップダウンのポジショニング移動の反応もスムーズで、レイルコントロールも楽だ。そのため、ジャイブもとてもイージーにコントロールが可能だ。一般の人ならばレースで使用してもコントロールし切れるので、かえって良い成績を残すことができるかもしれない。もちろんファンライドやロングクルージングと多目的使用しても満足できるボードとなっているため、バリバリのレーサーから初中級者のプレーニングボードとしても適して入りと言えるだろう。
 一方のHAWKは、もともとフリーライドボードということもあって、FALCONやRAYに比べると地味に思われがちなモデルだが、今年のHAWKはとても素晴らしい出来上がりになっていると言えるだろう。乗ったのはHAWK123、RAY同様に同様にライトフィニッシュバージョンになっているため、とても軽い仕上がりで、この軽さが、走りの性能全てに好影響を与えている。
何といってもHAWKのいいところは抜群の操作性だ。あらゆる海面でストレスなく走ることができ、スピードのアップダウン、ジャイブコントロールなど、どれをとっても、これほどイージーに操作できるボードは他にないと言っていいほどの走りを見せる。特にバランスが前後左右ともに安定しているため、微風時でのタックやジャイブもとても安定して行うことができるのもうれしい。さらにライトフィニッシュになったことでプレーニングスピードも前年モデルよりもワンランク上の走りができる。FALCONのスピード性能を感じることも可能なほどだ。そして、このHAWKでとくに体感してもらいたいのは、スーパーイージーなレイルコントロールです。とくに荒れた海面のほうが威力を発揮し、バンプ&ジャンプ用のボードとしても侮れないコントロール性能だ。もちろん、ここ本栖湖のような平水面でも、スーパーイージーなレイルコントロールを実感することができる。とくにトップスピードからのレイルコントロールがとてもイージーに行えるので、最高のレイルターンを実現する最強のカービングボードと言えるだろう。是非自在に操ることのできるドライブの利いたレイルターンは体感する価値大だ。まさに普通のセイラーのために申し分のないポテンシャルと性能バランスを持った逸品だと、自信を持っておススメできるボードだ。

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(株)サーフトレーディング

 




ハイエンドボードFALCONをユーザーフレンドリーに改良したRAYとHAWK。RAYはスラロームボードとしても使える性能を持ち、HAWKはスピードを備えたアクションボードとして高い完成度を誇る。